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9.252014
オーロラ姫のバリエーション
今日は渋谷のスタジオで2カ月かけて完成させているオーロラ姫のバリエーションの最終日です。
最後の日はチュチュでもティアラでも好きなものを持参して、踊ってくださってOKです!
何か習慣を変えたり、その役になったりするときに、服を変えるというのはとても有効な方法だと言われます。形からまずははいってみるのもいいと思います。
さてオーロラ姫についてですが、おとぎ話の典型ですね。白馬の王子様がやってきて、めでたしめでたしという、ただただ幸せ満開なラブストーリーです。
オーロラ姫はカラボスという老婆に針で刺されるものの、100年間眠り続けているので、特に苦労をしたわけでもありません。
これと言った教訓もないのですが(皆さんはなにか教訓や強いメッセージを作れますか?!なにかあるかもですが、つねに綺麗にしておくとか?!)
現実の世界から離れて、そういう純粋に美しいものを見るというのは、幸せで優雅な時間なのかもしれませんね。
1幕でのオーロラは16歳で、その時のバリエーション(ローズのVa)にはまだあどけなさ、少女らしさが残っています。その100年後に目覚めたときには、王子との出会いもあって、大人の女性に変身したような踊りへと変化していきます。この変化の見せどころも、ダンサーの技量が試されます。
でも女性になってもオーロラ姫はどちらかというとチャーミングな姫だとおもいます。
現代のイメージでいえばローマの休日のオードリー・ヘップバーンみたいな感じかなと思います(ちょっと古いですが今の人でいえばだれになるかな~?)
3幕のバリエーションでは、初めは優雅な感じで始まりますが、最後に従って豪華絢爛さやダイナミック、スピードある踊りへと移行し、クライマックスへと向かっていきます。
振りのリピートが多いので、いかに同じ振りの中で表情や雰囲気、音の撮り方などを変えるかで退屈な踊りか、いろんな味が味わえる踊りかが変わってきます。
姫系の踊り、つまり上流階級の女性のしぐさにはある一定の決まり、雰囲気がありますね。
例えばデヴィ夫人なんかしぐさの一つ一つ、動きにすこしヒントになるものがあるかもしれません。
綺麗なおかまさんもしかりです。
オーロラ姫を踊る時には女性らしさや優雅な時間をたっぷりと楽しむ気持ちで自分でどういう姫になりたいのか、人物設定をしてやると、役柄がより明確ななってきて、楽しい時間になると思います。
私達一般市民は、一国の姫になることはないので、バレエの中だけでも楽しめるといいですね。