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Sylvian Durand ピアニストのワークショップ

先日Sylivianのピアノのワークショップへ行ってきました。
Sylvian Durandはパリ・オペラ座専属のピアニストで、レッスンでもよく彼のCDを使わせて頂いています(生徒さんにも人気です♡)

まずはバレエの先生でバロック音楽を研究しているOlivier先生と共に、バレエがどのように発展して、現在のようにピアノを使う形になったのかという歴史を紐解いてくれました。
昔の絵画でもよく見るように、バレエが確立されたころはバイオリンが主流で、しかも先生がバレエを教えながら同時にバイオリンを弾いていたそうです。
昔の先生は多才でなかなか大変だったんですね。

そしてバイオリンの弓で生徒の身体をツンツンしながら指導していたそうです。いまでもフランスではスティックで指導をしますが、この名残りなのでしょうか?!

小さい頃、私の通っていたバレエ教室の先生が「フランスの先生が使うようなスティックみたいなものがあるといいのに!」と仰ていたので、みんなで先生のお誕生日に棒っぽいものをプレゼントして叩いて貰おう!と探した結果、おもちゃの赤いプラスチックハンマーをプレゼントしたのですが、ぷーぷー音が鳴るので、叩かれる度にみんな吹き出してしまい、レッスンにならなかったのを思い出しました。

話を歴史に戻しますが、その頃はプライベートレッスンが主流で、その後ルイ14世がバレエ学校を設立した後、バレエ教師とバイオリニストが別々の役割で2人になり、プライベートレッスンからグループレッスンに移行していったそうです。広いスタジオではバイオリンは不向きで、またオーケストラや打楽器の役割も果たすピアノの登場です。

他にもいろんなフランス人ならではの貴重なお話をいろいろ聞けて、日本の相撲の文化を聞いている外国人のような気分でした。

その後、バレエクラスのそれぞれのエクササイズ別に曲のアプローチ法を学びました。
モデルダンサーの芙由子さんが同じエクササイズを2拍子、3拍子バージョン、違うアクセントの曲で何度も踊ってくれたお陰で心理的、空間的な違い等いろんな発見がありました。(芙由子さん、ありがとうございました♡)
バレエピアニストはコンサートピアニストのようにリズムを変えることが出来ず、抑揚や、表現の幅も制限されるので、ピアニストにとっては少しつまらないのかなーと思っていましたが、創造性、即興、曲のジャンルの幅広さや、ステップから受け取る感性などを求められるとってもクリエイティブな仕事なんだな~と感じ、改めてピアニストさんに尊敬と感謝の念を抱きました。

曲のなかにある繊細さ、広がり、アクセント、リズム、大胆さ、等々よくよく聞いて音の中に身体が入っていけば、あらゆる踊りの質感、モーメント、呼吸、感情もろもろが自然にやってきます。
踊りで一番大切なのはやはり音楽ではないかと改めて感じたワークショップでした。

 

 

 

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